昨日電車に乗ったら車両の奥側に車椅子の男性がいた
電車は停車のたびに出口付近の人が降りてまた乗る程度には混んでいた
ぼくはタイミングを見て停車時に乗り降りしないで済む位置まで移動して音楽を聴きながら目を瞑っていた
電車が停止したのがわかった
ちょっとしてから女性がぼくのほうへ倒れてきた
車椅子に轢かれていた
ぼくにぶつかった女性はそのまま逃げるように出口に向かったけれど
車椅子は女性に激しくぶつかりながら出口へ向かう
女性は悲鳴を上げていた
ぼくは車椅子をつかんで自分の方へ引き寄せて女性を逃がした
車椅子の男性はぼくを睨んでいたが
ぼくの目にはどうみても車椅子の男性が悪いように見えたので
黙って車椅子を引き寄せた
女性が車外へ逃げたのを確認してから車椅子を放流した
車椅子は狂ったような速度を出して電車から降りて行った
あの車椅子線路に落としておけばよかったと後悔している